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修理を必要としたこと

その時は最大の注意を払ったのに、後で修理を余儀なくされたことを列挙してみる。

(その一)
三階のバルコニー(空中庭園と呼んでいる)の床がFRP防水になっていて、ここに数ミリの亀裂が入ったために下地のベニヤ板が朽ちてしまった。歩くとそこだけ、ブヨブヨと柔らかいので、放っておいて床が抜けたら大変と考え修理を実施した。下地の合板を取り換え、新たにFRP防水をやり直す。当時の施工店は廃業していて新規の会社に依頼したが、施工が丁寧だし、亀裂防止のガラスマットも厚いので、しばらくは安心できそうだ。
(その二)
道路に面した正面の外壁をペンキ仕上げにしていたが、これが横着だった。竣工後すぐにひび割れが発生し、そこに雨水がしみ込んで埃を拾う。それがだんだん目立ってきて修理を決断した。まだ築五年目の話だった。足場をかけてその上に重ねる形で外壁材として、漆喰を選んだ。これもデリケートな素材なので、直接の雨がかりでは耐久性は低いだろうが、とにかく厚ぼったい印象を嫌ったためである。
あれから既に十年が経過。確かに、ひび割れもあるし薄汚れ感は免れない。仕方ない。少女期は過ぎたので、そろそろ厚化粧の外壁材で妥協しようかと考えている。

(その三)
事務所の玄関ドアは、雨に濡れることはないものの、西日の直撃を受けることになった。夏の西日がここまで過酷だとは、体験して分かった。木も人間と同じ有機物。耐えに耐えたが力尽きた感じだ。ひび割れて灰色に変色しつつあるので、何度か耐候性の植物性オイルを塗って凌いでいるが、内部に面した側とは雲泥の差がある。工場で修理すれば元に戻るだろうが、その間の代用品を作ってからの話なので、これも様子見となっている。

(その四)
室内では、昨年、築十四年目に階段のカーペットを張り替えた。各自のスリッパは用意してあるが、家族全員が素足で暮らしている。全体がコルクタイル貼りなので素足の方が気持ちがよいからだ。したがって、カーペット敷きの階段には、全員の足の裏の汗?が沁み込んでいるイメージが拭えない。臭うまでには至らないが、張り替え時と考えた。下地はそのままなので、工事は2日間で終わった。足音が静かで安全なので、木の段板に取り換えようとは思わない。

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